教育

オーストラリア国立大学(オーストラリア)

派遣期間:2023年2月-2023年12月

なぜオーストラリア国立大学に交換留学しようと思いましたか?

高校生の頃、興味のある分野が多すぎて選べなかったときに、この学部を見つけたのがきっかけです。デザイン面で建築に携わりたいという漠然とした考えがあったのですが、自分は数学や物理など理系科目が得意ではなく、建築学科への進学は考えていませんでした。しかし、都市科学部は文理の学科がどちらも存在する学部ということを知り、授業によっては建築関係のことも学べるだろうと考え、都市社会共生学科を選びました。

総合型選抜で受験し、志望理由を考えるうちに、建築という単位から都市全体に視点を広げ、人間の営みに関する様々な事象を複眼的に学びたいと思うようになりました。横浜で生まれ育ったので、まずは地元をフィールドに都市に関する基礎知識を身につけてから、世界に目を向けていこうと思ったのも理由です。実家が大学まで自転車で通えるほどの距離なので、近いから志望校にしたの?とよく聞かれますが、そういうわけではないです(笑)。

留学までの準備として、語学の勉強として取り組んだことを教えてください。

意識して毎日英語に触れるように努めていました。特に、リスニングやリーディングに関しては、市販の問題集を解く、英語の映画を英語字幕で観る、英字新聞を読むなどしていました。加えて、スピーキングに関しては、“Native Camp”という英会話アプリを用いて、毎日実際に英会話の練習をすることで渡航後にすぐ環境に適応できるように学習をしていました。

交換留学で一番嬉しかったことは何ですか?

①心からの友人ができた事②挑戦を楽しむ自発性を養えた事③“日本ブランド”を肌で感じることができた事、です。上記の写真も卓球クラブで出来た仲の良い友人と参加したツアーの写真ですが、共に勉強や旅行をし、お互いの価値観・文化を共有し、引っ越しの際には助けてもらうなど友人のおかげでたくさんの貴重な経験をすることができました。2つ目に関しては、留学やその先でのボランティア、イベント、ネイティブばかりの難しい講義への挑戦を経て、物事に挑戦する際のハードルが低くなったように感じています。つまり、これまで以上に自分に自信が持てるようになりました。常に向上心を持ち、新たなことに挑戦する、そしてその挑戦を楽しめるマインドを得られたことは大きな財産であり、これからの人生においてもこの姿勢を忘れずに行動していきたいと考えています。そして、3つ目に関しては、日本出身であることに誇りを感じる瞬間が多々ありました。日常生活においても「日本出身である」と伝えただけで好感を持って話しかけてくれる、旅行した際の思い出を話してくれる、様々な質問をしてくれる等コミュニケーションのきっかけになることが多くありました。また、現地で上映されていた「すずめの戸締り」を鑑賞した際には、現地の人々がスタンディングオベーションで称賛している姿を見るなど、日本の文化が認められている瞬間を目にすることができました。これらの経験を経て、留学前には感じていなかった日本人としてのアイデンティティ、そしてこれからの日本の発展に貢献していきたいという思いを感じることができました。

反対に一番辛かったことは何ですか?

留学当初の3か月間ほど、授業でほとんど発言できず、なかなか友人もできなかったことです。オーストラリア国立大学の多くの授業でディスカッションやプレゼンテーションがあり、発言を求められる機会が多くあるのですが、英語力に自信が持てず、なかなか発言することができずにいました。グループワークでも蚊帳の外になってしまう、相槌を打つことしかできない等、今まで日本で感じたことがない劣等感を強く感じ、毎授業後に一人で反省会をしていました。この期間はとても辛い時期でしたが、この挫折経験を経て、現地でもより英語学習に力を入れ、一つ一つの講義を大切にしよう、積極的に人に話しかけようなどと意識を変えることができたため、貴重な経験であったと感じています。