以下の表とグラフは、1990年から1996年までのわが国の自動車生産と輸出の変化を表したものである。生産については国内生産台数と海外生産台数として、輸出については輸出台数として整理をした。この表とグラフから読み取れることは、主に2つある。1点目は、国内生産台数は1990年より漸減傾向にあることである。2点目は、1990年から1994年にかけて常に海外生産台数を上回っていた輸出台数が、1995年以降、海外生産台数を下回るようになったことである。これは、日本の工場で生産しそれを輸出するという方式から、海外へ工場を移転し、現地で販売する方式へ徐々にシフトしたことを意味するが、その目的の一つには、貿易摩擦の解消があると考えられる。